金𠮷屋で描きたい
このまちの未来
あの頃以上のにぎわいを
金𠮷屋がある奥出雲町三沢地区。昔は宿場町として栄え、とても賑わっていたそうです。その賑わいをもう一度、あのころとは違うあたらしい形で甦らせたい。
このまちでみんながチャレンジする場所がないという課題を知ったとき、ちょうど古民家をリノベーションする話が上がってきました。
はじまりは
一軒の古民家から
この度、ご縁があって奥出雲町三沢地区にある “金𠮷屋” という古民家と出会いました。
金𠮷屋は、明治 20 年創業の商店で、文房具などの日用品を扱い、地域の子どもが学校帰りに寄ったり大人が雑貨や器などの日常品を購入したりと地域にとってかけがえのない場所であり、町の中でなくてはならない風景でした。今は商店を営んでおられませんが、所有者は「地域のためにこの家を使いたい」という想いを持っておられ、リノベーションという形で金𠮷屋を生まれ変わらせることになりました。
困難をのり超えた
地元民の想いと行動
地域の若者にリノベーションという課題を投げかけ、新しい金𠮷屋をつくる意味に共感してもらい、彼らと一緒に、1年9カ月の歳月をかけてできあがった場所です。主役は「つかうひと」。建物ではないんです。
「いかに使いやすいか」が問題だから、みんなで作ることに意味がある。働き盛りの若者会のスキルを合わせた結晶です。それぞれが自発的にアイディアを持ち寄り、どうしたらいいか意見を出し合ってやっていました。
ようやく迎えた
オープンの日
コロナ禍のなかでしたが、オープンしないわけにはいかない。一緒に作ってきた仲間たちへのもてなしの意味も込めて。みんな、今まで地域活動はやっていたが、こういった「形に残るもの」は作ったことがなかった。「目に見えるものができた」ということを誇りに思っていると思います。
空間をできるだけ開放し、感染予防に気をつけながらオープンしました。地元の人々が昔から来ていた場所だったので、みなさん喜んでくださいました。みんなのニコニコした笑顔が印象的な一日でした。
最初のチャレンジャーは「ともに食堂」さん。リノベーション時から、その理想やイメージを持ちながら取り組まれていました。
今後の目標
まずはレンタルスペースとしてスタートしています。まちの人の「やってみたい」が実現することで、人が集い、会話が生まれ、そこから新たな「やってみたい」が生まれ、うまく循環することでまちはきっと賑わっていくと思います。まだまだあの頃のにぎわいには遠いですが、いつの日かあの頃の、あの頃以上のにぎわいを作りたいと思っています。